初恋

あの頃の事は、上手に思い出せないけど

 

真っ暗な部屋でひとり

ヘッドホンで音楽を轟かせながら

大丈夫、大丈夫と言い聞かせて眠っていた

吐息は外気より冷たかったと思う

 

前にも後ろにも左右にも上下にも進めない中

ある日、彼女は唐突に現れた

 

出会いの秘話は此処には詳しく綴れないな

まだ、もう少し先の未来でそれをしたい

 

おどけるあたしを見ながら貴女は笑ってくれる

 

くすぐったいや

 

いま、を此処に